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どんな石でも磨けば光る

綺麗な石も普通の石も磨いてみます

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戦利品紹介5

今日はルビーを紹介したいと思います。

言わずと知れた有名な宝石ですが、コランダムというのが鉱物名になります。
日本語で鋼玉。硬度9とダイヤモンドに次ぐ硬さを持ち、工業的にも重要な資源です。
化学式はAl2O3でアルミニウムの酸化物です。本来は無色透明の結晶ですが、
アルミニウムのうちの数%、クロムに置き換わると色が赤くなり、ルビーと呼ばれます。
同様に数%鉄に置き換わると色が青くなり、いわゆるサファイアと呼ばれます。
いわゆると言ったのは、ルビーの赤以外の色は全てサファイアになるからです。
ややこしいですが、ピンク色でもサファイアです。

上記のように分類されているため、当然ルビーは希少価値が高く、
サファイアとは一線を画する値段で売られています。
ミャンマー産、とくにモゴック鉱山産のルビーはピジョンブラッドと呼ばれ、
最高級の宝石として扱われています。

とはいえ、値段が高いのは宝石です。質が高くなければルビー原石として、
ミネラルショーなどに頻繁に出展されます。
今日お見せするルビーは、そういうルビーです。



写真1 ルビーの単結晶。直径3~4㎝、厚さ1㎝。

まずは正統派な六角板状のルビーです。新宿ショーにて、約800円。
コランダムは三方晶系という結晶系に属し、六角柱や六角錐を作りやすい
結晶のため、このような形になります。
非常に綺麗な六角形なので、観賞用に購入しました。



写真2 ルビー原石。平均して1つ1㎝程度の大きさを持つ。


写真2もルビーの原石・・・なのですが、ひと山いくらの質の落ちるものです。
実際、飯田橋ショーの方で、1箱500円とお安くなっていました。
かろうじて六角柱になっているものが幾つかありますが、
色も形も大きさも、それほど良くはありません。
人へのプレゼント用、研磨用に購入しました。

研磨用とは言いましたが、実は以前同じものを研磨したことが有ります。
それはいずれお見せするとして、ルビーという宝石からイメージ出来るような
綺麗な物ではなく、ハッキリ言ってしまえば微妙な仕上がりでした。
どんな石でも・・・などと言っておいて何ですが。
ルビーはもっと綺麗になると期待していたわけですが、
逆に言えば、それだけルビーが凄い宝石だと言う事でしょう。



写真3 人工ルビー。幅1㎝、長さ5㎝。


写真3は少し変わり種で人工ルビーです。普通なかなか手に入らないと思います。
飯田橋ショーの方で、その希少さに見合う、3000円という値段でした。
人工ルビーやサファイアの作り方はベルヌーイ法やフラックス法など、幾つかあります。
写真3のルビーをどのように生成したのかは聞きませんでしたが、
人工宝石などを作っている会社から、伝手を頼って入手したと伺いました。
貴重で高いので、次に同じものを入手するまで、研磨するのはお預けです。
人工ルビーは蛍光するものもあるので、観賞用兼教材用に用いようかと思います。



今日はルビーの紹介をしました。色や形、希少さから広い範囲に人気が有り、
このようなミネラルショーでは必ず店頭に並べられる鉱物です。
中には掘り出し物や、少々質が低いけど安価な物もあるので、
近くでミネラルショーがあるという時には、是非見に行って手に入れて頂きたいと思います。

次回は酸化鉱物を紹介致します。

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プロフィール
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heliodor
性別:
男性
趣味:
石磨き他
自己紹介:
岩石・鉱物学を修めています。
研究とは別に、自ら採取したもの、買った物、廃棄物からの取得物を用い、石を磨いています。
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