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どんな石でも磨けば光る

綺麗な石も普通の石も磨いてみます

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国立スミソニアン博物館/Smithsonian Museum


写真1 ワシントンDCにあるスミソニアン博物館群の1つ、自然史博物館。


先日、スミソニアン博物館の写真を紹介しました。
世界に名立たる博物館だけあって、博物館の数、大きさに圧倒され、
収蔵品数に圧倒され、展示品数に圧倒されます。それでいて入館料無料です。
さらに、写真撮影も自由です。

どこか1つ、お薦めの博物館を挙げろと言われたら、
多くの人が、候補の筆頭に挙げる可能性は高いでしょう。
ワシントンDCにはスミソニアンの他にも多数の博物館や美術館があり、
それらも含めて、私もお薦めします。

スミソニアン博物館は全部で19あるそうですが、そのうち9つが
ナショナル・モールと呼ばれる大通りにあります。
以前、1週間ほどこれらを見て回りましたが、まるで時間が足りませんでした。
今日は、1週間の内、2日半を使った自然史博物館(写真1)をさわりだけ紹介します。


 
写真2 自然史博物館のエントランスホールに鎮座する象さん。


自然史博物館の展示物は岩石、鉱物、隕石、化石、動物などがメインです。
エントランスホールでは象の剥製がお出迎えしてくれます(写真2)。
化石コーナーでは迫力のティラノサウルスやトリケラトプスが、
鉱物コーナーでは世界最大のブルーダイヤモンド、ホープダイヤ(写真3)が
各コーナーの主として華々しく展示されています。



写真3 世界最大のブルーダイヤモンド、ホープダイヤモンド。色々な曰くが囁かれている。


印象としては岩石、鉱物系が多く(展示品は定期的に入れ替わるので、常にそうかは判りません)、
上記のダイヤを始め様々な宝石、宝石の原石、鉱物、隕石を見ることが出来ます。
また、化石コーナーには恐竜だけではなく新生代の動物やストロマトライトなど植物の化石もあり、
それらの化石を学芸員がクリーニングしている様子も見ることが出来ます。


 
写真4 ミュージアムカフェにて。ピザとサラダと謎のお菓子。


大きな博物館では展示コーナーだけではなく、ミュージアムショップや
ミュージアムカフェが併設されている所が多くあります。
もちろん自然史博物館にもあり、長時間見てまわっても楽しめるようになっています。
ミュージアムカフェではバイキング形式になっており、
値段もそれほど高くなく入りやすくなっています。
また、ミュージアムショップでは、博物館らしく図鑑や鉱物標本なども並んでおり、
日本で買うより格段に安い標本もあります。

いかがでしたでしょうか。
今回はさわりで、具体的な内容は紹介しませんでした。
なにせ、2日半に渡って撮影した数千枚の写真があるのです。
今後また、少しずつ紹介していきたいと思います。

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補足説明~岩石について~


写真 なんの変哲もない岩石。


おそらく、岩石に関わる研究をしている人たちの多くは、
岩石のことを「岩」や「石」とは言いません。学術的な用語ではないからです。
(余談ですが、タイトルに「石」が使われているのは、単に語呂の問題です。)

細かいことですが、今後、そのような言い回しがたびたび出てくると思います。
一般向けブログなのだから、一般向けの表現にすれば良いという考え方も出来ますが、
ここでは可能な限り両方使いたいと思います。

なぜなら、ほとんどの専門用語は判りにくいですが定義付けが明確で、
誰が使っても同じ意味になる利点があり、一般用語は判りやすいですが、
人によって取る意味が異なるかもしれない欠点があるためです。

記事が増えてくると、本文で説明し忘れた、とか説明を入れると長くなる、
などの理由でなんの説明もない専門用語がそのまま放置される可能性があります。
その補足のため、時々このような場を設けたいと思います。



写真 5cmほどの煙水晶(smoky quartz)。


今回は、最初に例に挙げた「岩石」について補足します。
まあ、ウィキペディアなどを見て頂ければ済む簡単な話なのですが。

岩石は、鉱物の集合体です。岩と石の違いはサイズだけだと思われます。
上の写真は、様々な鉱物が集まって1つの物体になっている岩石、
下の写真は、1つの鉱物です。

鉱物の定義はやや難解で、結構例外はありますが、
天然に産するもので、化学組成が一定の無機質結晶の固体と言われています。
写真の例なら、スリランカ産のほぼ一定なSiO2の結晶の固体、で石英(水晶)という鉱物です。

宝石や貴石など、見て綺麗だと思うものは大体、鉱物です。
しかし当ブログは一見綺麗ではないものでも、磨いて綺麗にしてしまおう
という目的があるので、当然岩石もおおいに登場します。

また、当ブログでは頻繁に「鉱石」という単語が出てきます。
鉱石は岩石の一種で、有用なもの(お金になるもの)を言います。
鉱物を指すこともありますが、普通は岩石として扱われます。
鉱物を指すときは鉱石鉱物と分けて使うことが多いようです。

「岩石」「鉱物」「鉱石」
この3つの単語は今後頻繁に出てくるので、
その違いをきちんと覚えて頂けると、幸いです。

薄片と研磨片


写真 縦2cm、横3cmほどにカットされた金鉱石。


学術研究において岩石を切ったり磨いたりする場合、
ほとんどは構成鉱物の観察や、組成分析をするための前準備です。
そのため、岩石試料を上の写真のように適当な大きさにカットし、
表面を磨きあげたり薄くしたりします。

前者を研磨片(polished section)、後者を薄片(thin section)と言いますが、
目的に応じて表面を磨いた薄片、表面のみならず裏面も磨いた両面研磨薄片、
薄くせず両面を磨いた両面研磨片などのバリエーションがあります。



写真 反射光で観察した金鉱石研磨片中の金鉱物。


一番上の写真のように、岩石試料を適当な大きさにカットすると、
当然破片や欠片が出てきます。
再利用出来るほど大きい欠片は捨てずに取っておき、
貴重な試料なら小さい破片も残しておく場合があります。
それ以外の欠片は捨てられます。

また、学生が卒業する時、よほど貴重でなければ、
研究試料のほとんどは一定期間保管されたのち、やはり捨てられます。

さらに博物館などでは、収集された標本資料のうち、
産地や採集日時などの情報が失われた試料はやはり捨てられてしまいます。

これら捨てられた試料の中には、稀に貴重なものも含まれます。
このブログで紹介する岩石や鉱物の一部は、これらの試料を再利用したものです。



写真 捨てられる運命から逃れられた、貴重かもしれない鉱物。


何故長々とこのような説明をしたかと言うと、予防線を張るためです。
近頃物品管理に厳しくなりつつあり、研究試料を私的に使用するなら、
捨てられたもので、出所が判らないものでなければなりません。

後々、上手く磨けたものをネットオークションなどに出してみたいと思っているので、
非常に気を遣うところです。

そういうわけで、

当ブログでは、原則、研究試料の一部を使う時は捨てられたものを使用しています。

しつこいようですが、念のため。

初めまして

初めまして
訪問して頂きありがとうございます。
このブログは私が趣味で磨いたあらゆる岩石・鉱物を紹介するブログです。

自分で私的に採集した岩石、ミネラルショーなどで買った鉱物、
捨てられた研究用試料の岩石を拾って磨いたモノなどなど、
検索すればいくらでも出てくる綺麗な鉱物ばかりではなく、
道端や河原で拾えそうな一見綺麗ではない岩石も紹介します。

基本的にホームセンターで揃えられる道具を使い、 
興味を持った方が気軽に始められるよう、手順などもお見せする予定です。

どんな石でも磨けば綺麗になるということを見て頂き、
普段意識しない岩石というものに興味を持って頂ければ幸いです。


写真 八面体の蛍石。ミネラルショップで良く見られる。
プロフィール
HN:
heliodor
性別:
男性
趣味:
石磨き他
自己紹介:
岩石・鉱物学を修めています。
研究とは別に、自ら採取したもの、買った物、廃棄物からの取得物を用い、石を磨いています。
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